インド、ダラムサーラにおいて　　　　同窓会会長

ダライ・ラマ14世と共に　　　　　　　　能勢大弘

　さて、西高も、自身が卒業して以来、既に三十年が過ぎていきました。この三十年間本校から、壱萬人を越す若人が巣立っていきました。高度経済成長〜バブル、そして、やや回復しつつあるとは云え、まだまだの感が拭えないこの不景気の内様々な変遷の中、学校を維持していくというのは我々の想像以上に大変なことと、お察しいたします。 で、それに加え現在では、ニートなる新々人類も現われ、少子化にも歯止めが効かない昨今、今以上に学校維持、否、人材の養生たる本義そのものが問われてまいりましょう。三十周年中の手記に触れさせて頂きましたが、教育、教化活動はもとより、人材の養成−所謂人づくりを、大前提にしなければならないことは云うまでもありません。「法は（この場合の法とは、教育と解釈して下さい）人によって弘まり、人は法をもって昇る」、「物の興廃は（この場合の物とは、学校と解釈して下さい。）必ず人による。人の昇沈、浮き沈みは、定んで道にあり」「道は自から、弘まらず。弘まることは、必ず人による。」であります。人材の養生は、そう、即ち、明日の日本を支える根幹は、いつの時代も教育であります。否、日本のみならず、古今東西を問わず教育が国を、社会を、家庭を、そして、人間、一人一人を支えていくのであります。
　西高も歴代の校長先生をはじめ、諸先生方をはじめ、PTA、学校関係者、そして、同窓会等に支えられて今まで、まいりました。
　西高も三十年。いまや立派な中堅校であります。かつての様な、本校はまだまだ歴史が浅いので･････、という言い訳は通じません。又、予備校的な知育一辺倒の教育も、西高の発展には不可欠であることは、誰しもが否めません。俗に云う、一流大学への進学率が高校選択の第一義であることは、今も昔も同じですから、だからこそ、私は教育の質が、問われなければならないと、考えています。明日を、双肩を担う若人が、たかだか三年ではありますが、最も大切な多感な時期を高校で送る彼らに、人格形成を兼ね備えた、知的そして心の心的（人間人格）教育が･･･、”西高なら安心に子供を任せられる”と中学生を持つ親御さんに、口を揃えて、言って頂ける高校へと、その存在価値を高めていっていただきたいものです。
　同窓会も、微力ですけれど一生懸命西高の発展の為に協力していきます。皆様のご協力よろしくお願い申し上げます。
　最後に、皆様方の限りないご活躍とご健勝をご祈念申し上げます。”合掌”


続きを隠す<<